「家庭医療と老年科、両方やるなら大町病院」
家庭医療医が地域医療を実践していくと、地域の医療と病院の役割はどう変わるのか?
老年科医が地域医療を実践していくと、地域の高齢者医療はどう変わるのか?
家庭医療と老年科が総合診療を共に実践することで、病院を変えていくことはできるのだろうか?
高齢者は今よりハッピーになるのだろうか?
地域はもっと元気になるのだろうか?
僕らの試みは続きます。
その続きを一緒に作っていきたい方、ちょっと覗いてみたい方、今募集しています。
はじめに
市立大町総合病院は、北アルプスの麓、長野県の西部に位置するこの地域の中核病院です。本プログラムは、二次医療圏(大北医療圏)の中核病院である当院を基幹として、救急医療や各専門医療の砦である安曇野赤十字病院、大町市国保診療所、療養病棟、介護福祉施設と密接に連携し、二次医療完結型のシームレスな地域医療・総合診療を研修するプログラムです。信州大学総合診療科との合同プログラムであり、経験豊かな指導医陣による質の高い研修に加え、医学教育や臨床研究の研鑽も可能にしています。
初期研修のほか、子育てなどでしばらく第一線を離れていた医師、他科の出身で地域医療・総合診療を研修したいなどの医師も歓迎します。また、一生のうち短期間でも北アルプスの麓で生活を希望する医師も大歓迎です。雄大な北アルプスと豊かな自然の中で、ともに本物の「地域医療医」を目指しませんか!
プログラムの名称
大町病院 信州大学 総合診療プログラム
プログラム責任者
金子一明(市立大町総合病院 内科医)
家庭医療指導医として指導をしています。
週1回の専攻医向けカンファレンスで、外来振り返り、ポートフォリオ制作支援、研究バックアップ、メンタリングなど行なっています。専攻医は週1回の新患、再診外来をもち、内視鏡、認知症、NST、緩和など興味のある領域を学んでいます。病院総合診療も家庭医療も学んでみたい方、ぜひお越しください。
指導医
関口健二(信州大学医学部附属病院総合診療科 特任教授)
地域に根差して、救急、外来、急性期、回復期、在宅、施設、と地域で提供されるシームレスな医療を一貫研修できる大町病院ならではの良さ。そこに信州大学総合診療科の教育とアカデミズムを融合させたハイブリッドプログラムです!セッティングを問わずにスタンダードな医療を学び、実践し、教え、発信する。田舎であることの良さを活かしながら、田舎であることのデメリットを払拭したこのプログラムで、共に本当の「地域医療医」を目指そう!
新津義文(市立大町総合病院 内科医)
現在では、全身の多臓器に問題を持つ患者がほとんどです。複数の疾患を持つ患者の診療や、合併症の早期発見を行うとともに、疾病の背景にある社会的、心理的要因を考慮する必要や、種々の健康相談にも応じなければなりません。そうなると、総合的に患者に接する必要があり、自分の専門分野のみならず、患者を総合的にみる医師が必要とされています。
したがって、臓器専門科を目指す医師でも総合診療を学ぶ必要があります。
当院では、総合診療の研修を希望する医師を募集しています。
プログラムの概要
[大町病院 信州大学 総合診療プログラム]が、日本専門医機構総合診療科専門研修プログラムとして認定されました。
- 【認定期間】
- 2023年4月1日~2028年3月31日
研修目標
一般目標
2次医療の要である総合診療を必要としている地域の要請に応えるために、
知識・技術の習得にとどまらず、それらを用いて
臨床を行うことのできる能力(Competency)の習得
個別目標
全ての医師が習得すべき能力
- ①医療面接を通じて、病気の背景や人間関係を理解し、患者の抱えている問題に対して全人的アプローチを実践できる。
- ②得られた医療情報から、系統的鑑別診断および臨床推論の組み立てができる。
- ③解決困難な臨床的問題点や治療方針を決定するために、evidence Based medicineを利用し、当該患者へ適応できる。
- ④Common problemsの標準的初期診療・マネージメントを実践・教育できる。
- ⑤緊急時の基本的な処置(心肺蘇生、対症療法)を実践し、リーダーとして統率できる。
- ⑥終末期医療、緩和医療についての理解を深め、当該患者へ実践できる。
- ⑦他医師や他の医療従事者と適切なコミュニケーションをとり、医療現場で生じる様々な問題に対して適切に対応できる。
- ⑧カンファレンスで、ファシリテーターとしての役割を担うことができる。
- ⑨医学英和に親しみ、論文を批判的吟味をすることができる。
- ⑩公的な学会、研究会に積極的に参加する。
- ⑪日本内科学会認定医、総合内科専門医、日本プライマリ・ケア連合学会専門医の取得を目指す。
プログラムの特徴
1.研修期間
3年間
2.特徴
- (1)信州大学総合診療科のもと、毎日のカンファレンスと勉強会で医学知識を常にアップデート
- (2)外部講師を招聘しての豊富な教育回診(年12回程度)
- (3)緩和、認知症、嚥下などのサブインタレストを伸ばす研修環境
- (4)家庭医療医のもと、地域唯一の公立病院として地域ケアを構築できる
- (6)救急外来から在宅診療・施設まで、シームレスな地域医療の研修
- (6)完全チーム制での診療で、ライフワークバランスのとれた研修が可能(女性や既婚者に優しい研修)
3.研修施設
- 【基幹施設】
- 市立大町総合病院
- 【研修協力施設】
- 安曇野赤十字病院/地域の国保診療所/老人保健施設「虹の家」(病院受託施設)/大町市訪問看護ステーション(病院併設)/その他
研修プログラム
ローテーション例
4月~6月 | 7月~9月 | 10月~12月 | 1月~3月 | |
---|---|---|---|---|
1年目 | 総診Ⅱ(大町) | 小児科(大町) | ||
2年目 | 救急科 (安曇野赤十字病院) |
内科 (安曇野赤十字病院) |
||
3年目 | 総診Ⅰ(小谷診療所) | 内科(大町) | 総診Ⅱ(大町) |
週間予定
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
---|---|---|---|---|---|---|
朝 | 症例検討会 | 新入院 カンファレンス |
困っている症例 カンファレンス |
救急レクチャー | 全入院患者 カンファレンス |
外部講師を招聘して、 感染症や膠原病などの セミナー&勉強会企画 多数あり |
午前 | 病棟 | 病棟 | 救急総診 外来 |
病棟 | 病棟 | |
昼 | 研修医勉強会 | ジャーナルクラブ | 家庭医療勉強会 | 救急カンファレンス | ||
午後 | 病棟 | 病棟 | 救急総診 外来・病棟 |
病棟 | 病棟 | |
夕 | 外来振り返り |
研修評価
指導医、他職種及び自己研修について評価を行う。
- 指導医とレポートなどで評価していく
- 学会発表、論文投稿を行う
- 各科研修修了時に研修総括を行う
- 全研修修了時に全体的に総括、評価を行う
専門医の取得
研修終了後、一般社団法人日本専門医機構が認定する「総合診療専門医」の受験資格が得られます。
また、平成29年度以前の卒業の方は、日本プライマリ・ケア連合学会認定の「家庭医療専門医」の受験資格が得られます。
プログラム終了後の進路
- 当院医師として勤務可能(歓迎)
- 希望があればその他の進路希望に関して個別相談に応じます。
- 国内留学も可能です (個別に相談します)。
総合診療プログラム募集について
お問い合わせ・書類提出先
- 市立大町総合病院 医療支援室 担当:横澤
- 所在地:〒398-0002 大町市大町3130番地
- 0261-22-0415FAX 0261-22-7948
- E-mail:hospital@hsp.city.omachi.nagano.jp